タスク処理を効率化する
To Doリストの賢い使い方とは
ライフワークバランスの必要性が認識され、余暇を生み出す生産性向上の実現が望まれる時代が到来しています。また、昭和や平成初期のような均一商品の大量生産時代から、多種多様な付加価値の特徴のある商品が短期間で回転することを求める時代になりました。このように凝縮した働き方が求められる時代に、漏れやミスのない働き方をするには、しっかりとタスク管理を行う必要があります。
タスク管理の考え方をキャリアカウンセラーの井殿 寿代さんに伺いました。
タスクを効率的に処理するメリット
タスクを効率的に処理するメリットは……
・正確性が上がる:タスクを記録し管理することで正確な仕事をこなすことができます。
・処理速度が上がる:所要時間の見積、優先度の選別で、処理速度が上がります。
・共同作業の品質向上:タスクを共有することで、チーム全体の品質を向上することができます。
タスクを効率的に処理できれば、仕事が良い状態で進むのです。
では、そもそもタスクとはどのようなものを指すのでしょうか? To Do、備忘録との違いも踏まえて分類すると以下のようになります。
・タスク:タスクとは、果たすべき業務のことです。To Doに細分化して実現します。
・To Do:即行動できる現実的業務のことです。できる限り細分化して具体性を持たせます。
・備忘録:アイディアが埋もれないために先送りしたTo Doや完了したTo Doを残しておく。
たとえばあるプロジェクトのために東京へ出張に行くとしましょう。さらに上司から、東京へ行くには3日前までに総務に届け出をしておくように言われました。この場合、タスクは「東京出張」です。そして、To Doが「チケット予約」と「宿の予約」と「総務へ届け出」などになります。そして備忘録に「◯月◯日の東京泊は◯◯◯ホテル 03-※※※※-※※※※ ※※商事に近いのでアポ入れてみる?」などと記しておくようなイメージです。
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賢いTo Do名のつけ方
効率的にタスクを処理していくにあたりTo Doの記載の仕方が肝になります。
1 To Do 1意(1文1意)
1つのTo Doには、1つだけの意味を持たせること賢い命名テクニックです。進捗チェックや完了チェックをシンプルに行うにはシンプルな命名が必要です。
実行可能な言葉で書く
ほかのことを考えたり時間が経ったりした後には、自分の言葉なのになぞ解きになってしまうこともあります。もしチームのメンバーに交代してもらっても大丈夫というくらいまで、即実行可能な言葉まで具体的に落とし込んでおくと、実行フェーズが楽になります。
短文明確(20字以内目標)書けないことは説明へ
ひとめで把握できる文字数は、人によって差異はありますがおおよそ20文字程度までと思われます。ひとめで把握できるTo Do名が、行動を軽やかにしてくれます。
またTo Doに必要な情報は以下の通りです。
所要時間
想定することで、優先度や期限をイメージしたスケジューリングが可能です。たとえば「A3の集計表であれば1時間」「1枚のシンプルなプレゼンテーション作成ならば30分」という職場や自分なりの標準想定時間を持っているとさらに効率が上がります。
期限
着手期限と完了期限などがあります。
優先度
高中低、1~5などの段階で想定を決めておきます。状況の変化に臨機応変に優先度を入れ替えて、その情報をチームメンバーにも共有して素早く適切に行える機転も大切です。
・進捗率
・場所
・担当者
・分類
業務のカテゴリー(営業・事務処理・書類作成・など)、重要度(1~5など)他
タスクの進捗管理の方法
To Doリストの進捗の積み上げがタスクの進捗管理になります。進捗管理の方法は以下の通りです。
自己管理
優先度に即しているか、期限に対して進捗率は順当か、随時確認が必要です。期限が来ていることに気づかない、急ぎのことが後回しになっているなどの失敗は致命的です。
上司やチームメンバーに現状を把握してもらう
自分や周りのメンバーがどれくらいのタスクを抱えていて、どれくらいの進捗率かを、上司やチームメンバーに把握してもらうことが双方の理解へつながります。
ひとりで行う仕事でも、タスク管理ができているほうが効率は上がりますが、複数名が共同でタスク管理をしあえる環境では一層、相乗的な効果が表れます。
また、スマートフォンでタスク管理を行うことで
・次のアクションの段取りを考える
・小さなTo Doをこなす
・思いついたグッドアイディアを記しておく
などの効果があります。ちょっとしたすき間時間を活用し、生産性UPを狙いましょう。
漏れを防ぐ大切な砦が、完了のチェックです。勢いでこなした仕事には漏れがあるものです。自分の段取りの中で、所要時間にゆとりを持たせる、期限を前倒ししておくことなどで、いっそ完了のチェック時にタスクが増えるくらいの覚悟で見直すと、質の高い仕事をすることが可能でしょう。目の前のことに追われる時にも、何のためにいつまでに終わらせようとしているタスクだったのかを忘れないで完了まであきらめないことが賢い働き方につながります。
さて、所要時間よりも早く終わったら、皆様には何の時間が生まれるでしょうか。タスクの余白までデザインできる働き方が理想です。急がば回れ、賢く丁寧なタスク管理で、余白の豊かさを生み出されますようにと願っています。
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井殿 寿代(キャリアカウンセラー)
1988~ IT企業勤務(営業・教育など)
2003~ JCDA認定キャリアコンサルタント(2016~国家資格に伴い、厚生労働省認定)
IT、店舗、製造等、企業と人の架け橋としてキャリア支援を行っている。ポリシーは「やさしさのスキルの伝播」。
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