大容量データの共有を安全・効率的に
行うための方法【2025年最新版】
現代のビジネス環境では、動画や高解像度の画像データ、各種設計図面など、多岐にわたる大容量ファイルを扱う機会が増えています。こうしたファイルはサイズが大きいため、メールで添付できない、送信に時間がかかるといった課題が生じやすいのが実情です。また、ファイル容量が大きいゆえ、送信方法やセキュリティ対策、さらには共有サービスの使い勝手にも注意が必要です。
本記事では、安全かつ効率的に大容量データを扱うためのポイントや、最新の活用術を紹介します。2025年の最新事情を踏まえ、実務で使いやすく導入しやすいツールを中心に比較し、導入時の注意点や運用のコツについても詳しく解説します。
大容量データの転送が必要になるシーン
まずは大容量データのやり取りが発生する代表的なシーンを紹介します。
メールの送信上限を超えるケース
多くのメールサービスには、5MBや25MBなど添付ファイルの上限容量が設定されています。動画や高解像度の画像などは容易にこれを超えてしまい、送信エラーの原因となります。特に急ぎの案件では、送信に失敗すると大幅な時間ロスが発生するため、別の送信手段を確保しておく必要があるでしょう。
非圧縮ファイルや専門ソフトの取り扱い
CADデータやDTPソフトのファイルなどは、圧縮しても容量が大幅に減らないケースがあります。さらに、これらのファイルは専用ソフトが必要で、オンライン上で簡単にプレビューできないため、やり取りも複雑化しがちです。こうした性質を持つファイルを扱う現場ほど、大容量データの共有方法の最適化が重要になります。
大容量データの主な共有方法
実際に大容量データを共有するには、オンライン上のサービスや社内環境を活用する方法が一般的です。
用途やセキュリティ要件、利用頻度に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。社内での導入コストや運用負荷にも配慮しながら、長期的に使い続けられる仕組みを整えるとよいでしょう。

オンラインストレージ
クラウド上にデータを保管し、そのリンクを共有することで複数人が同時にアクセスできます。Google DriveやDropboxなどが代表的な選択肢です。ファイル編集機能やバージョン管理が備わっているサービスなら、共同作業の効率を大幅に向上させることができます。
ファイル転送サービス
GigaFile便やデータ便のように、一時的にアップロードしたファイルに対してダウンロード用のリンクを発行するサービスがあります。ユーザー登録不要で利用できるものも多く、外部へのファイル送信が手軽に行えるのが魅力です。大容量でも送信しやすく、受信者側もリンクをクリックするだけで簡単にダウンロードできる利点があります。
共有サーバー
社内に設置したNASや専用サーバーでファイルを一元管理する方法です。アクセス権限をきめ細かく設定できるため、セキュリティコントロールを自社内で完結させたい企業に向いています。一方で、導入コストやメンテナンス担当が必要になる点は事前に考慮する必要があります。
グループウェア、ビジネスチャットツール
組織内のコミュニケーションツールでファイルを共有する方法です。desknet's NEOやChatLuckなどでは、ファイル転送機能、チャットでのファイルの添付送信機能を利用してファイルをスムーズに送受信できます。
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大容量データ共有サービスを選ぶ際のチェックポイント
ツール選定時には、セキュリティ面や操作性など多角的に比較することが重要です。
大容量ファイルの共有は業務に不可欠な反面、セキュリティリスクをはらみます。暗号化やアクセス権限の設定など、安心して利用できる仕組みを備えているかを重視しましょう。また、操作画面のわかりやすさやサポート体制も重要となり、導入ハードルを低くする要素のひとつです。

1.セキュリティ対策とアクセス権限
共有リンクの期限設定やパスワード保護などの機能が搭載されているかを確認しましょう。特に企業情報や機密書類を扱う場合は、ファイルそのものを暗号化できるサービスかどうかもポイントです。アクセス権限を部署ごと、メンバーごとに分けられるかどうかも、情報漏えいリスクを低減する重要な要素です。
2.操作性やサポート体制
UIが直感的であれば、初心者でも簡単に使いはじめることができます。日本語サポートの有無や、問い合わせ時の対応速度は、トラブル発生時のリスクを軽減するうえで見逃せません。導入前にトライアル期間やデモを利用し、組織内で実際の運用感を確かめることをおすすめします。
3.データ転送速度と安定性
大容量のファイルを頻繁にアップロード・ダウンロードする場合、転送速度がボトルネックになりやすいです。特に勤務時間帯にアクセスが集中すると、転送速度が低下する可能性があるため、サービスのサーバー性能や回線の安定性は考慮が必要でしょう。定期的に大規模ファイルを扱う企業ほど、速度と安定性のバランスを見極めることが重要です。
4.プランと料金
無料版と有料版では機能や容量に差がある場合が多く、今後の運用規模を考慮した選択が大切です。費用対効果を把握するためにも、無料試用期間を活用し、チームの作業内容やデータ容量に合うかを確認することを推奨します。ビジネスプランの月額費用や契約期間の縛りや追加料金の有無も見落としがちなポイントとなるため、事前に比較検討すると良いでしょう。
大容量データ共有サービスの比較
代表的な大容量データ共有サービスをいくつか取り上げ、それぞれの特徴と選び方を解説します。組織の規模や運用スタイルに合ったサービスを選定することが重要です。以下では主要なサービスについて概要をまとめ、比較の視点を提示します。
Google Drive
Googleアカウントがあれば手軽に利用できます。共同編集機能が充実しており、ドキュメント・スプレッドシートなどを複数人で同時に編集できる点が魅力です。ビジネスで導入する場合はGoogle Workspaceとの連携により、容量拡張や管理者機能を充実させることが可能です。
Dropbox
シンプルなインターフェースが特徴で、初心者でも操作しやすい設計となっています。多様なデバイスと連携しやすく、外出先やモバイルワーク時にもスムーズに利用できる点が強みです。大容量プランやチーム向けの管理機能も充実しているため、幅広い用途で活用できます。
Box
企業向けのセキュリティ機能が突出しており、コンプライアンスや監査対応を強化したい組織に適しています。ファイル管理の詳細な権限設定や、文書に対するワークフロー機能も備えられているのが特長です。大規模運用でも速度や安定性を維持しやすいインフラが整っているため、海外拠点と連携する際にも有効です。
OneDrive for Business
Microsoft 365との連携に優れており、WordやExcelといったOfficeツールを日常的に使う企業には大きな利点があります。既存のMicrosoft環境とシームレスに連携できるため、新たなツールを増やさずに効率を高めることが可能です。社内のアカウント管理と一括連携できる点も、セキュリティ面で安心材料となります。
セキュアSAMBA
NAS同様の操作性をクラウドで実現する日本製サービスです。ファイルのドラッグ&ドロップ操作に対応し、フォルダの階層管理も直感的に行えます。セキュリティ機能にも力を入れており、管理画面からアクセス制御やログの確認をしやすい仕組みを提供しています。
GigaFile便
ユーザー登録不要で手軽に大容量ファイルを送信できるファイル転送サービスです。1ファイルで最大300GBまでの容量に対応し、ダウンロード完了時には通知が受け取れます。手軽でありながらパスワード設定を行うことで、外部への誤送や閲覧を防ぐ対策も容易に行えます。
データ便
大容量ファイルの送付に対応し、期限やパスワード設定の柔軟性もあります。ファイルアップロード時に自動生成されるURLをメールなどで共有するだけで受信者がダウンロードできる仕組みです。通知機能によって受信者がダウンロードを行ったことが分かるため、やりとりの進捗管理にも活用できます。
desknet's NEO
国産グループウェアとして定評があり、スケジュール管理やワークフローなど各種機能と連携しやすい構成です。ファイル転送機能も標準で備えており、社内外で安全に大容量のデータを受け渡しできます。権限設定を細かく行えるため、情報漏えい対策と業務効率化を両立できる点が魅力です。
ChatLuck
リアルタイムチャットを活用して、気軽に大容量ファイルを送受信することが可能です。リアクションやスタンプなど、コミュニケーションを活発化させる機能と合わせて使うことで、チームの業務効率を高められます。ビジネスシーンで役立つ管理機能も搭載しており、小規模な組織から大規模チームまで幅広く対応します。
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大容量データ共有サービス 無料版と有料版の違い
無料版と有料版の差異を把握しておくと、自社の用途や予算に合った選択ができます。
大容量ファイルを頻繁に扱う場合、無料版では機能制限がネックになるケースもあります。セキュリティやサポート体制など、有料版ならではの付加価値がどのくらい必要かを把握するのが賢明です。
1.セキュリティ強度と機能面
有料版は、暗号化や権限管理などのセキュリティ機能が強化されていることが多く、情報漏えいリスクを大幅に低減できます。無料版では、指定された基本的な機能のみの提供に留まるため、社内のセキュリティポリシーと照らし合わせてチェックすることが不可欠です。信頼性を重視するなら、より厳重な機能が備わった法人向けのプランが有力候補となるでしょう。
2.利用可能な容量と転送速度
無料版ではアップロードできる最大容量や月間転送量に制限があることがよくあります。頻繁に大きなファイルを送受信する企業では、有料版を検討することでスムーズな業務を実現できます。転送速度やダウンロード回数の上限もプランによって変わる場合があるため、ニーズを明確にしたうえでプランを選択しましょう。
3.サポートや導入コスト
有料版は問い合わせサポートの範囲が広く、緊急時に迅速な対応を受けられるなどメリットが多いです。導入コストに見合ったサポート体制が整っているかどうかは、トラブル発生リスクを考えると重要な検討事項となります。特に社外とのコラボレーションが多い組織では、長期的な安心感を得られる有料版の価値が高まるでしょう。
大容量データをより安全に扱うためのポイント
データ共有サービスを利用する際の基本的なセキュリティ対策と運用上の注意点を押さえておきましょう。
オンライン上で大容量データをやり取りする場合、常に不正アクセスや情報漏えいのリスクが伴います。サービス選択だけでなく、実際に運用するうえでのルールづくりが欠かせません。パスワードやダウンロード管理、ウイルススキャンといった基本対策を徹底することで、安定したデータ管理が実現できます。
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1.パスワード設定や暗号化の活用
外部へ送信する大容量ファイルには、リンクだけでなくパスワード保護を追加する習慣をつけましょう。特に機密度の高いデータは、ファイル自体を暗号化することで、誤送信時や外部からの不正アクセスを抑制できます。万が一リンクが流出しても、パスワードや暗号化レイヤーがあれば被害を最小限に食い止めることができます。
2.最新版のみを共有する運用ルール
大容量ファイルは更新頻度が高いほど管理が煩雑になり、誤送信や旧バージョンへのアクセスといったリスクが発生しやすいです。最新版のみを共有フォルダやクラウドに置くルールを徹底することで、混乱を回避できます。過去バージョンが必要な場合は、明文化した保管方法や共有範囲を定めておくと安全です。
3.定期的なウイルススキャンとバックアップ
大容量データはウイルス感染のリスクを伴うことがあるため、アップロード前後にウイルススキャンを行うことが推奨されます。クラウド上のファイルでも、バックアップを定期的に取得しておけば万が一の障害時にも迅速に復旧が可能です。こうした実務レベルの対策を組み合わせて管理することが、情報資産を守るうえで効果的といえます。
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大容量データを簡単・安全・確実に送信するおすすめのツール
具体的な運用をイメージしやすいよう、グループウェアとビジネスチャットツールの例を紹介します。
実際の業務フローに組み込めるかどうかが、ツールを選定する際のカギになります。自社のコミュニケーションスタイルやセキュリティポリシーに合わせた最適解を見つけましょう。
グループウェアdesknet's NEOで安全性を高めた運用
desknet's NEOはスケジュールやワークフロー機能が充実しており、その1機能として「ファイル転送」機能を備えており、高いセキュリティ性で安全にファイルを共有できます。送信ごとにパスワードと公開期限を設定、詳細な送信・ダウンロード状況の管理が行えるため、情報漏えいや誤操作のリスクを抑えやすいです。日常的な業務とファイル共有をシームレスに行えることで、全社的なコミュニケーションの質を高められるでしょう。
ビジネスチャットChatLuckでスピーディーにデータ共有
ChatLuckはビジネスチャットをベースにしており、リアルタイムなコミュニケーションと大容量ファイルの共有を同時に行えます。ファイルはサーバー上で一元管理、必要に応じてダウンロードファイルの提供条件を制御でき、安全かつスピード重視の業務に適しています。自治体や金融機関など、インターネットとのネットワーク分離を採用している環境でも、安全性を担保した状態で、庁外・行外間のチャット基盤を構築できます。
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まとめ・総括
大容量データの共有を検討するうえで、セキュリティ・利便性・コストをバランスよく見極めることが重要です。最適なサービスや運用方法を選択し、業務効率化と情報漏えいリスク低減を両立させましょう。
大容量ファイルの安全な共有は、企業活動の生産性向上やスムーズなコミュニケーションに直結します。オンラインストレージやファイル転送サービス、グループウェアなど、さまざまな選択肢のなかから自社に合ったツールを見つけることが大切です。今後もデータ量は増え続けると予想されるため、セキュリティと利便性の両面から最適な運用を追求してください。
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執筆者:株式会社ネオジャパン 編集部