身近なDXの事例にはどのようなものがある?
失敗しないための進め方も解説
DXの取り組みの重要性は認識しているものの、具体的に何から手をつければよいのか分からず、困っている方も多いのではないでしょうか。そこで参考となるのが、身近なDXの事例です。できるだけ多くの具体例を参考にすることで、自社で今後どういった取り組みが必要なのかが見えてくることもあるでしょう。
今回は、企業が取り組める身近なDXの例を紹介するとともに、失敗しないためのDXの進め方のポイントも含めて解説します。
DXについてのおすすめ資料
企業の身近なDX
DXとは、単に業務を自動化するだけでなく、デジタル化やIT化によってビジネスモデルを変革したり、社内文化や風土そのものも変えたりしていくことを意味します。
そのような視点で考えたとき、企業の身近なDXにはどういったものがあるのでしょうか。
契約業務のデジタル化
紙の契約書をやり取りするという従来の方法を改め、電子契約に対応したワークフローシステムなどを活用することにより、オンライン上で契約業務を完結できるペーパーレス化が実現できます。
業務プロセス改革やガバナンス向上はもちろん、ビジネスの迅速な意思決定も可能になるでしょう。
チャットボットの導入
コールセンターや問い合わせ窓口など、従来は有人対応が基本とされてきた業務に対してチャットボットを導入することも身近なDXのひとつです。
チャットボットは待ち時間がなく、問い合わせ内容を入力するだけで瞬時に回答してくれるため、顧客満足度の向上が期待できるほか、窓口スタッフの負担軽減にもつながるでしょう。
キャッシュレス決済の導入
店舗におけるDXの例としては、QRコード決済や交通系ICカード、クレジットカードなどのキャッシュレス決済の導入が挙げられます。
QRコード決済を日常的に利用するユーザーも多いことから、店舗に導入することでより多くの顧客を取り込めるようになるメリットがあります。
また、QRコード決済の場合、高価なカードリーダーや通信ネットワークなどを準備しなくても導入できるケースがあるため、資金力に乏しい小規模店舗や事業者にとっても有効といえるでしょう。
オンライン予約システムの導入
宿泊施設や美容室、飲食店などでは、オンライン上で完結できる予約システムを導入することで人的コストを最小限に抑えることができます。
顧客にとっても予約可能な日時を瞬時に確認でき、時間帯を問わずいつでも予約手続きができるため、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
出社に捉われない働き方の導入
自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、オフィス以外の場所で業務を可能にするテレワークは働き方改革につながるだけでなく、ITやデジタル技術を積極的に活用していくという社内文化の醸成にもつながります。
テレワークでは社員同士でのコミュニケーションがとりづらいという問題が生じがちですが、ある企業ではネオジャパンが提供しているビジネスチャットツール「ChatLuck」を導入したことでコミュニケーションが活発になり、社員の9割がテレワークを実施するようになった事例も存在します。
DXに向けた第一歩を踏み出すためのポイント
DXの身近な事例は分かったものの、これらを実現するために何から始めればよいのか分からないという企業も多いはずです。そこで、DXを実現するために求められる3つのポイントを解説します。
デジタル化
はじめに、現時点でアナログ的な業務プロセスが残っている場合、それらをデジタル化することを考えてみましょう。
たとえば、紙によるやり取りで契約や社内申請を行っている場合、電子契約システムやワークフローシステムを導入し、デジタルデータとしてやり取りする方法があります。
さらに分かりやすい例でいえば、売上や経費などの集計作業を紙と電卓ではなく、Excelや会計ソフトで管理することも初歩的なデジタル化のひとつといえるでしょう。
はじめから電子契約システムやワークフローシステムの導入となるとハードルは高いですが、少しずつデジタル化を進めることでDXに近づいていきます。
ワークフローのデジタル化について詳しく知りたい方は、『DXの第一歩となる「ワークフローDX」とは何か?具体例や取り組み手順を紹介』でご紹介しておりますので併せてお読みください。
自動化
デジタル化が完了したら、自動化を検討してみましょう。自動化とは、その名の通り業務を人の手に頼らず自動的に実行できるようにすることを指します。
具体的には、コールセンターにおけるチャットボットの導入や、予約窓口でのオンライン予約システム導入なども自動化のひとつといえるでしょう。
より身近な自動化の例としては、オフィスワークのなかでExcelでの集計作業やグラフ・表の作成業務をマクロ化することも挙げられます。
共有・可視化(データ化)
自動化が完了できたら、共有・可視化に移行します。これはデータドリブンともよばれるもので、一言でいえばデータを共有・可視化しながら経営や業務に役立てることを指します。
たとえば、チャットボットの運用によってどういった問い合わせが多いのかを分析し、自社サイトのコンテンツを分かりやすく編集したり、オンライン予約システムからどういった層のユーザーからの需要が高いのかを分析し、マーケティングデータとして商品開発に活かしたりすることも共有・可視化のひとつです。
失敗しないためのDXの進め方と手順
DXに向けてさまざまな取り組みをスタートさせたものの、途中でプロジェクト自体が頓挫してしまうこともあります。そのような事態を防ぐために、どういった手順で進めていけばよいのでしょうか。
目的の明確化
はじめに、なぜ自社でDXを進めなければならないのか、目的を明確化することが重要です。
デジタル技術やIT技術を導入することはあくまでも手段であり、目的ではありません。DXの目的は、上記の手段を使ってビジネスモデルを変革したり企業の競争力を高めたりすることにあります。
自社が競争力を高めるためにどういった経営に取り組めばよいのか、それこそが目的であり、目的が明確化されれば取り組むべきDXの方向性も見えてくるはずです。
経営トップや他部門への理解促進
DXは情報システム部門や総務部門などの特定の部門だけが取り組むべき課題ではなく、全社的に取り組むことが前提となります。
そのためには、経営トップがDXの重要性を理解し、全社一丸となって取り組むという指針を示す必要があるのです。
また、他部門にも協力を仰ぐために、全社員がDXの意味を理解しておく必要もあるでしょう。
継続的な改善
DXに向けた取り組みをスタートしても、当初はそれが本当に正しいものか分からないことも多いものです。また、ビジネス環境や時代の変化とともに、当初の計画や取り組みがマッチしなくなることもあるでしょう。
そこで、改善すべきところはないかを常に分析し、必要に応じて見直していくことが求められます。
たとえば、チャットボットを導入したにもかかわらず、なかなか利用率が向上せずサポートセンターへの入電が多いままになっている場合には、その原因を追求しながら改善を図っていく必要があるでしょう。
具体的には、ユーザーに対してチャットボットの存在をアピールしたり、有人対応で特に質問の多い項目をチャットボットで応対できるようにして、応対率の向上を図ったりするなどの改善策が求められます。
身近な業務のデジタル化がDXの第一歩となる
テレワークや契約業務のデジタル化、チャットボット、キャッシュレス決済、オンライン決済システムの導入など、身近な業務のなかにもDXにつながるものは少なくありません。
とはいえ、これらを実現することがDXではなく、ビジネスモデルの変革や企業文化の変革がともなって初めてDXが実現されたといえるのです。
だからといってデジタル化なくしてDXが実現できるというものでもなく、段階的に取り組んでいく必要があります。
なお、ワークフローシステム「desknet's NEO(デスクネッツネオ)」を活用しDXを実現した成功事例には以下のようなものがあります。
[ワークフロー]で押印書類90%減、ペーパーレスにも成功
株式会社西日本クリーンつくしのグループ様
資材購入や人事関連、各種契約業務にワークフローシステムdesknet's NEOを導入したことにより、申請・承認・決裁の流れが明確化され、意思決定の速度が加速しました。申請書類はすべて[文書管理]に自動保存、一元管理されるので、エビデンス管理、内部統制の強化にも繋がっています。
申請書の9割を[ワークフロー]に移行したことで、ペーパーレス化、申請業務に関わる事業所間の移動などの工数、通信コストなどの削減効果も得られました。
株式会社西日本クリーンつくしのグループ様の導入事例を見る
業務アプリ作成ツール「AppSuite」を活用した成功事例
株式会社明治ゴム化成様
desknet's NEOのオプション機能として利用できる業務アプリ作成ツール「AppSuite」を活用し、Excelで共有していた営業報告書をシステム上へ集約、メンバーにも共有化できる仕組みを確立しました。これにより、過去の営業報告書約5,000件分を含む営業データの集約と分析が大幅に効率化され、長期的な製品動向の予測やお客様へのフォローも可能にしました。
株式会社明治ゴム化成様の導入事例を見る
リアルタイム性の高いコミュニケ―ションの大切さを感じ、ビジネスチャット「ChatLuck」を導入
富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社様
desknet's NEOとあわせてビジネスチャット「ChatLuck」も同時に導入し、社内コミュニケーションの活性化に役立てています。
従来メインであったメールや電話でのコミュニケーションに加えチャットという選択肢が増えたことにより、拠点や部署の壁を超えて社内コミュニケーションが活性化されました。またチャットの情報共有のリアルタイム性の高さにより、顧客への支援がよりきめ細かく、スムーズになりました。
富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社様の導入事例を見る
今回紹介した身近な具体例を参考にしながら、自社で取り組める内容を少しずつ実践していきましょう。
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