「働き方改革」は業務削減から
削減方法と効率的に進めるポイント

政府主導による働き方改革の導入などにより、経営・労働環境は持続的な改善を目指す方向へとシフトしてきていると言えます。そうした持続的な改善のために、重要となるのが「業務削減」です。ここでは業務削減の基本的な進め方から、取り組む際によく起こりやすい問題と解決方法までご紹介します。貴社の経営改善に向け、是非ご参考になさってください。

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業務削減の目的とは?

そもそも業務削減には、どのようなメリットがあるのでしょうか。まずは業務削減の目的についてご紹介します。

業務削減とは?

企業にとって「業務」とは、自社が持つ資源を顧客にとって有益な価値に変える営みと言い換えることができるでしょう。例えば、製造部署なら材料をもとに顧客が満足できる品質の商品を製造し、営業部署なら顧客の課題解決に必要な商品を提案する、といった具合です。

業務をより効率的なものに変えることを「業務改善」と言います。そして、そのために「ムダな業務を削減」することが「業務削減」です。つまり業務削減は、業務改善という大きな目的の中に含まれています。そのため業務削減を行うときには、その業務を削減することで「どのような改善を図れるか」、ということを意識することが重要です。

業務削減と経費削減は何が違う?

次に、よく混同されがちな「業務削減」と「経費削減」の違いを明らかにし、そこから業務削減の意味を鮮明にしていきましょう。経費削減は、経費=金銭的コストの削減を目的としています。単純な計算式で表すと「利益=売上-経費」であるため、経費削減は、そのまま利益率アップが目的であると言えるでしょう。経費削減は電気代を節約するために小まめに明かりを消す、消耗品の仕入れ先をより安い費用の業者に替えるなど、知っていれば解決できる問題で、どの会社でもある程度は共通しています。
一方で、業務削減は金銭的コストだけではなく、品質や時間を含めて「総合的にムダを見直す」活動です。自社にどのような問題があるか定義するところから始める必要があり、解決の方法も様々です。そのため、業務削減は経費削減よりも広い視野を持って取り組む必要があります。

業務削減のメリット

業務削減で得られる2つのメリットについてご紹介します。

コストを削減できる

業務削減のメリット

不必要な業務を削減することで、その業務にかかる金銭的コストや時間的コストを削減することができます。問題設定と対策を行い、結果を出すまでに時間がかかることがありますが、根本的なムダを省くことができ、業務を効率化できるため長期的にコストを削減していくことができます。

業務の目的を見直せる

業務削減では、その業務が必要かどうか、ということが重要な視点です。業務の必要性を探ることは、その業務が「何のために必要か」という見直しにもなります。そのため、業務削減に取り組めば、その業務がどういった役に立っているのか、どの業務と繋がりをもっているか、といった業務の関係性や、そもそもの目的を見直すことにも繋がるでしょう。

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業務削減の方法と進め方

業務削減実現のための重要な4つの方法と進め方をご紹介します。

1.問題を抽出する

まずは現状を把握し、何を解決したいのか、解決のためには何が問題となるのか、という2点を洗い出すことが重要です。何を解決したいかという目標が定まっていないと、本来必要なはずの業務まで削減してしまったり、十分な結果が得られなくなったりする恐れがあります。
解決したい課題が決まったら、その課題の原因を探っていきます。必要・不要な業務を選り分けるために、社内の聴き取り調査の他に、他社の業務内容を参考にしてみるのも良いでしょう。他社と比べて極端に時間等が掛かっている仕事を見つけ出し、その原因を探ってみてください。できるだけ多くの問題点を洗い出しましょう。

2.業務を棚卸しする

問題点が見えてきたら、次は業務の見直しを行いましょう。具体的にどの業務をどれだけ削減できるのかを調べ、改善案と目標を立てます。普段の業務の流れ、重要度と頻度をまとめましょう。削減目標の立て方は、数値で判断できるものにすることが重要です。何時間、あるいは何%といったような目標を掲げてみてください。

3.解決案を実施する

完全にムダなら廃止、必要だが頻度が多すぎるなら1回に省略するといったように、原因に合わせて対策を実施していきます。例えば、メールチェックなどの確認業務に時間を取られているなら、一度にまとめて対応することで何分減らす、というように具体的な対策と目標数値を掲げましょう。無理のない方法を選んでください。

4.情報を共有・評価する

担当者だけで進めるのではなく、社員や各部署の間で情報を共有することも重要です。社内全体の取り組みであることを意識していないと、統制が取れずにバラバラに動いてしまうことになります。ただし、頻繁に会議を開くなど、あまりに煩雑な情報共有は、それ自体がムダの原因となってしまう恐れがあります。そのため、要点をまとめて簡潔に共有することが重要です。

さらに業務削減の実施結果を評価し、さらなる削減に繋げられないか検討することも重要です。十分な成果を上げられた解決案は他業務にも適用することで削減は図れないか検討してみると良いでしょう。逆に不十分だった案は実施に問題はなかったか、あるいは原因を見誤っていなかったか確認してみましょう。このように業務削減の実施と評価・情報共有をサイクル化して、継続的に効率化していける仕組みを整えていくことが重要です。

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業務削減を効率的に進める上での問題点

実際に業務削減に進める上でありがちな問題、課題点と、その解決方法をご紹介します。

問題1. 現場での推進が捗らない

業務削減を効率的に進めるポイント

業務削減に向けて取り組み始めたものの、現場での推進が、なかなか捗らないというケースもあります。具体的には、ムダな作業の洗い出しを行おうとしても、どれがムダな業務か判断をつけられず、進捗がないケースです。こうした問題が発生する原因として、現場で具体的なイメージがしやすいような配慮がされていないことが考えられます。目標を達成するためにも、現場の社員と「実際にどのような取り組みができるか」を詰めていくことが重要です。社員が取り組みやすい施策であれば、社員のモチベーションを引き上げやすくなるでしょう。目標達成へと導くために、社員の動機・意見を取りこみ、支援する環境づくりに取り組むことをおすすめします。

問題2.本来の目的とずれている

本来の目的=効率的な経営のための業務削減ではなく、課せられた目標を追うことに注力してしまう場合があります。例として、業務削減のために効率的なシステムを導入するはずが、システムの導入自体が目標になってしまった場合を想定してみましょう。こうした場合は、システムを確実に導入するために、費用の安さや、納入の早さといった利点にばかり目がいきがちです。しかし、これら利点を追求しすぎる姿勢は、本来の目的とずれることがあるため、結果的に本来必要としていた役割を果たせなくなってしまう恐れがあります。そのため、何を解決するためにその目標を達成しようとしているか、常に基本に立ち返って考えてみることが重要です。

業務削減で効率化を進めましょう

業務削減に取り組めば不要な業務を減らすことができ、業務の目的を見直すこともできます。こちらでご紹介した情報を参考に、自社の現状と解決したい課題は何か検討し、業務削減を推進することをおすすめします。

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株式会社ネオジャパン 編集部 執筆者:株式会社ネオジャパン 編集部

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