第1回
金融機関ユーザー意見交換会 開催レポート
2022年6月16日に金融機関の皆さまによる第1回ユーザー座談会を開催しました。今回は大手信用金庫3行のご担当者から、貴重なご意見をたくさんお聞かせいただきました。当日の様子を一部ご紹介いたします。
参加企業様
- 京都信用金庫 様:2021年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,100ユーザーでご利用中。
主な利用機能:ポータル、スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、電子会議室、インフォメーション等、AppSuite、ChatLuck - 多摩信用金庫 様:2019年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,300ユーザーでご利用中。
主な利用機能:ポータル、スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、電子会議室、インフォメーション等、AppSuite - 横浜信用金庫 様:2021年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,000ユーザーでご利用中。
主な利用機能:スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、アンケート、ネオツイ、インフォメーション等、AppSuite
2022年6月16日に金融機関の皆さまによる第1回ユーザー座談会を開催しました。今回は大手信用金庫3行のご担当者から、貴重なご意見をたくさんお聞かせいただきました。当日の様子を一部ご紹介いたします。
参加企業様
- 京都信用金庫 様:2021年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,100ユーザーでご利用中。
主な利用機能:ポータル、スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、電子会議室、インフォメーション等、AppSuite、ChatLuck - 多摩信用金庫 様:2019年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,300ユーザーでご利用中。
主な利用機能:ポータル、スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、電子会議室、インフォメーション等、AppSuite - 横浜信用金庫 様:2021年導入。desknet's NEOパッケージ版を2,000ユーザーでご利用中。
主な利用機能:スケジュール、ワークフロー、ウェブメール、設備予約、文書管理、回覧・レポート、アンケート、ネオツイ、インフォメーション等、AppSuite
冒頭はdesknet's NEOの導入経緯と導入目的についてうかがいました。続いて、皆さまの関心がたいへん高かった「ワークフロー」の社内展開や申請経路の設定・管理手法などについて意見が交わされました。
別製品からのリプレイスでdesknet's NEO、AppSuite、ChatLuckを活用しています。本部の通信を全店舗で共有するのが主目的ですが、スムーズな移行で混乱なく定着しました。利用度が高く、始業時間帯にはアクセスが集中しレスポンスが低下するのが課題です。
desknet's NEOとAppSuiteを採用しています。ワークフローで印鑑文化を変革し、ユーザー自身が経路を作って承認申請を回していくのが導入時の目標でした。約半年で問い合わせもなくなり、活用が進んでいます。
他社製品が保守切れになりdesknet's NEOを採用しました。導入背景には印鑑レス、ペーパーレス、記入レスなど金庫内で展開する“5レス運動”の推進がありました。運用開始から約1カ月(取材時)で、AppSuiteについては未着手の状態です。先行導入されている皆さんの情報を活かしたいと思います。
横浜信用金庫様では、すでにワークフローの活用が進んでいらっしゃるようですね。
現在は稟議書のみですが、紙で回覧していたものから、承認グループの決裁者が同時閲覧できる環境になり、決裁スピードの向上を実感しています。継続的にグループウェア活用部会でアイデアシートをとりまとめ、営業店と本部間の業務効率化をめざして活用を推進しています。
現在70件を運用しています。当初は各部の要望に基づき項目一覧や手順書まで用意しても進まなかったのですが、「ワークフロー化したい」と依頼を受けたものから優先的に実用化する手法に変えたことで一気に活用が進みました。ワークフローで効率化が進んだ他部署の事例に触発されて依頼が来るケースも多く、ユーザー要望に応え実証化する提供手法は効果的でした。
現在約50件をAppSuite連携で運用中です。営業店から本部各部署に書類やファイルを送る際の申請類や稟議書類が中心です。申請経路にはあらかじめ基本設定をしておき、個別のユーザーや部署選択など必要最低限のところだけユーザー側に設定してもらっているのですが、やはり経路の設定方法は難しいようで導入9カ月の現在でも問い合わせを受けます。ぜひ各行の皆さまの工夫や取り組みをお聞きしたいと思います。
標準経路を最初に作り、営業店がそのまま申請できることを目標にしています。一番上に各支店の全員が入り、その下に店長、部長、各担当グループと上下を変えた階層配置にロールを結び付け、コンプライアンス担当や所属長などが自動的に経路設定されるように工夫して、経路の標準設定に汎用性を持たせています。
両信用金庫さんともかなりの書式を運用されていますが、基本的には書式作成や展開はシステム関係の方が準備して、ユーザーや各部門には書式設定させない方針ですか。やはりユーザーには管理しきれないところがあるのでしょうか?
各部や個人で設定されると人事異動のメンテナンスが実行されず放置されるリスクがありますので、承認者のグループを作る際にはシステム担当が話を聞いてロールを管理しています。使い慣れた方や器用な方ならできそうなことでも、基本的に経路は個人設定しない前提で一元管理するほうがよい場合がありますね。
基本的には開発はシステム担当が行い、要請部署から要件を聞き取り設定しています。繁忙期などに即応できないこともあるので、簡単なものなら作ってもらいたいという思いはあるのですが、ユーザーによっては申請経路の作り方が難しく、組織やロールのメンテナンスを忘れてしまう懸念もあります。そこで、人事異動の際、ロールの対象者を各部署でメンテナンス可能にする新たな試みとして、社内ネットワーク上に専用サイトを作り、そこでメンテをしたものがdesknet's NEOに反映されるシステムを開発しました。段階的に各部署で対応できるような環境を整えて、ワークフローの利用度向上を図るのがねらいです。
皆さまのお話から、「ワークフロー」の申請経路やロールの設定、人事異動に伴うユーザー管理など課題に感じる箇所がたいへん多いことがわかりました。多様な企業文化や組織体系などへの適応はもとより、企業社会の変化の中で求められる承認申請へのさまざまな改善へのご要望をふまえ、経路設定のしやすさやメンテナンス性に配慮した操作性の向上に取り組みます。
続く話題は日常的なコミュニケーションにおける活用手法について。「インフォメーション」「回覧・レポート」「電子会議室」に加え、チャット機能の活かし方について意見が交わされました。
続いてコミュニケーション機能についてお話をうかがいたいと思います。インフォメーション、回覧・レポート、電子会議室などの機能をどのようにご活用なさっていますか?
インフォメーションは事務連絡や通達など旧システムの役割をそのまま踏襲しました。承認者が1名しか立てられないので、副部長→部長などの承認が必要な案件は一部カテゴリーを分け運用の工夫をしています。スケジュールは他部署の予定や所在も共有化でき、社内連絡を取り合う際の所在確認や設備予約連携で会議室はもとより、タブレット端末など共用資産を登録管理できるようになったのは便利ですね。
回覧・レポートは社内でメール代わりに活用しており、コメントを入れたり相手の反応が随時確認でき、投げっぱなしにならないところを高く評価しています。いずれも導入から短期間で活用が定着しました。
回覧・レポートは社内でメール代わりに活用しており、コメントを入れたり相手の反応が随時確認でき、投げっぱなしにならないところを高く評価しています。いずれも導入から短期間で活用が定着しました。
インフォメーションは同じく日常の事務連絡に活用しています。回覧・レポートはdesknet's NEOを入れてよかったと感じさせる機能で、同じチーム内の連絡から会議の事前準備、何かを決定するまでの意見交換や資料共有など応用の範囲が広いと思います。あわせて電子会議室も社員が特定テーマに関して意見交換する際などによく使われています。また、一つのトピックに対して対処法や解決後の連絡と結果報告などの過程を記録管理しており、備忘録として残せるので活用範囲は広いですね。
ウェブメール、回覧・レポート、インフォメーションとChatLuckも使っています。導入当初はコミュニケーションの手段が多くなり「何にどれを使うか」が問題になり、“日中の本部から営業店への連絡”は回覧・レポートといった基本ルールのみ統一しました。閲覧状況がわかる回覧・レポートの利便性が高く、次第にウェブメールの利用度は低くなりました。インフォメーションは日々の事務連絡や正式な本部からの通達に使っています。
電子会議室はdesknet's NEOリリース時にグループウェアQ&Aという会議室を作り、全職員に公開しました。同様の質問がなくなり、ナレッジ共有にも活躍。結果として、各部署から様々な施策のQ&A開設依頼が来るなど、効果的かつ利用価値の高い機能としてユーザーに認知されているようです。
電子会議室はdesknet's NEOリリース時にグループウェアQ&Aという会議室を作り、全職員に公開しました。同様の質問がなくなり、ナレッジ共有にも活躍。結果として、各部署から様々な施策のQ&A開設依頼が来るなど、効果的かつ利用価値の高い機能としてユーザーに認知されているようです。
チャットに類するものはdesknet's NEOのダイレクトメールがはじめてなのですが、京都信用金庫さんがどのような意図でChatLuckを採用したのか、ぜひうかがってみたいです。
もともとチャット活用の要望が複数の部署からあり、当初は内線電話を減らして取り次ぎの非効率を減らすのが目的でした。ChatLuckのルームの設定機能で、営業店ごとに各部署1ルームを開設しています。一対一のメールでは難しい、複数メンバーによる双方向性の高いコミュニケーションが図れるのが魅力で、コメントに全メンバーの写真を表示させ親しみやすさと円滑なコミュニケーション環境をめざしています。気軽に短文のやりとりが可能でプロジェクトごとにルームを新設でき、離れた拠点間においても闊達な意見交換や情報・資料共有ができユーザーからも好評です。
インフォメーションの承認機能における複数承認者への対応については、今後の課題として社内協議させていただきます。また、京都信用金庫様のChatLuckの活用事例もご紹介していますので、あわせてご参照ください。
話題はAppSuiteによる業務効率化の活用事例へ。応用範囲が広いだけに独創的な活用手法に関心が集まりました。終盤には、ご活用中のdesknet's NEO、AppSuite、ChatLuckに関する機能改善等のさまざまなご要望、ご提言をいただきました。
ここからAppSuiteについてうかがいたいと思います。現在のご活用状況や課題についてお話しいただけますか?
17種類を運用していますが、AppSuiteの純粋なアプリとしてはID登録・解除管理のみです。店舗の実績関係の報告に活用したいのですが、Appsuiteではワークフローの経路者以外の申請店舗職員が添付ファイルやコメントを事後に閲覧できないため、実績報告での利用は現在1種類のみで、あとは既存のワークフローでシステム管理者側が定期的にデータをダウンロードして利用しています。店舗で情報共有するためには各店舗の文書管理に添付資料やコメントが保存されるといいのですが*、検索条件やダウンロード項目の設定が個人設定になってしまい、担当者も頻繁に変わるため、その都度設定し直すための手順書を別途作成し、AppSuiteの出力設定を担当者ごとに説明している状況です。
* V7.1(2022年9月)にて実装済。AppSuite連携の申請書に「申請完了時の保存フォルダ」を設定した場合、添付ファイルも文書管理のフォルダ内に保存されるようになりました。
* V7.1(2022年9月)にて実装済。AppSuite連携の申請書に「申請完了時の保存フォルダ」を設定した場合、添付ファイルも文書管理のフォルダ内に保存されるようになりました。
お話と関連して、検索フィルターの絞り込み項目をはじめ、事前に複数のご意見、ご提案をいただいきました。いずれも改善要望という形で共有化し、運用上の課題については引き続きサポートさせていただきます。
ワークフロー連携以外ではAppSuiteで13件を実用化しています。シンプルなものでは採番簿。あと毎日紙の台帳で利用状況を管理していた、各部室店が利用する情報機器端末の管理などです。
効果を実感しているのは、来店客数や接客時間の管理です。お客さま向けの番号表発行機データによる各営業店の来客数・接客時間を本部で集約・集計していたものをAppSuiteの活用で集計作業もなくなり、日々の来店客数を瞬時に表示・把握できるようになりました。専用のシステムを導入すると膨大なコストがかかるものですが、アイデアと工夫で自動化・省力化を実現できました。コロナ禍で金融機関にも来店客数への制限要請などがあり、お客さまの入店数をタイムリーに収集するにはどうしたら良いか。そんな状況から生みだされた仕組みです。
効果を実感しているのは、来店客数や接客時間の管理です。お客さま向けの番号表発行機データによる各営業店の来客数・接客時間を本部で集約・集計していたものをAppSuiteの活用で集計作業もなくなり、日々の来店客数を瞬時に表示・把握できるようになりました。専用のシステムを導入すると膨大なコストがかかるものですが、アイデアと工夫で自動化・省力化を実現できました。コロナ禍で金融機関にも来店客数への制限要請などがあり、お客さまの入店数をタイムリーに収集するにはどうしたら良いか。そんな状況から生みだされた仕組みです。
まさに、これからAppSuiteの具体的な活用プランに取り組もうとしているので、皆さまの取り組みはたいへん参考になりました。
今回は金融機関の事業に特化した、たいへん貴重なご意見をうかがうことができました。desknet's NEOはもちろん、AppSuiteの活用手法についても、学ばせていただくことが多く、皆さまからいただいた改善へのご要望や活用機能・各種設定に関するご提言やご提案についてはしっかり社内で共有して、今後の製品開発に役立てていきたいと思います。
活発な議論が続くなか、さらに以下のようなご要望が寄せられました。
- 金券や通帳などの現物を管理する台帳機能があると便利。
- 営業店と本部間で授受する書類の送付および受信を記録する機能が欲しい。
- 決裁履歴をみればわかることだが、組織選択であっても捺印イメージがユーザー単位で表示されるとよい。
ご意見は全社で共有し、今後の製品・サービスの改善につなげてまいります。
最後に、本日のご感想をお聞かせください。
同じ事業に係わるもの同士、やはり同じような課題や悩みと日々格闘していらっしゃるのだなと感じました。日ごろネオジャパンのサイトは拝見しているのですが、コンテンツや導入事例などを皆さんがどのように活用なさっているのか? どんな情報がユーザーに有益なのか? など、さらに皆さんと意見交換してみたいと思いました。
活用をはじめて約2年というところで、同業の皆さまと運用上のさまざまな課題について共有する有意義な機会を得られました。特にAppSuiteについては、多くの課題についてご相談させていただき、今後の活用の参考になりました。ネオジャパンには、これからも活用上の疑問や要望にお応えいただけるものと期待しています。
使いはじめて数カ月の段階で、先行して活用なさっている皆さまの事例やお悩みをうかがい、たいへん参考になりました。今後もネオジャパンに対する要望など直接言えるような場であってほしいと思います。同じ事業に携わる皆さまと意見交換できる有意義な場を継続的に設けていただけるとうれしいですね。