株式会社いちまる
様の導入事例
利用が低下していたポータルが再生しDX推進の基盤に!
思わず開きたくなる14ものポータル、その仕掛けとは?
【食品事業】真空調理食品、調理缶詰
株式会社いちまる様は、「お役に立って幸せです」を企業理念に掲げ、焼津の地に根ざす地域密着型企業グループとして着実に成長を続けています。自社船「第十八松友丸」を保有し、漁撈・問屋・水産にて漁獲販売を行っています。また、真空調理技術「ブラ・ド・シェフ」の業務用冷凍食肉加工食品の製造販売、工場直販「いちまるマルシェ」やネット販売「焼津の網元」を行っています。
創業155年目を迎え、グループ会社は4社と拡大し、グループ会社間で迅速な情報共有が欠かせません。2021年トップが旗振り、DX推進を掲げdesknet's NEOクラウド版に変更し大幅リニューアル。開きたくなるポータルと大きく変貌を遂げたグループウェアとDXの舞台裏に迫ります。
<お話を伺った方>
本社、グループ企業間の迅速な情報共有ができず、
属人的な対応となり、総務部の業務が煩雑化。
株式会社いちまる様は、創業155周年を迎えた焼津の老舗企業で、水産・食品事業を中心にビジネスを多角化させ、成長し続けてきました。
グループ会社や関連会社が増える一方で、情報共有があるときには、属人的かつ場当たり的に対応していたため、総務部の業務は日々、煩雑化していました。
「四半期に一度、全グループ会社に社内報『Quarterly digital』を印刷して郵送していたのですが、コストも手間もかかっていました。ほかにも水揚げ等の現場作業担当者は、メールソフトを開いて読むということが習慣化されておらず、返信に時間がかかるという課題もありました。
これら以外にも、給与等の勤怠情報、経営側の方針を伝えるときにも印刷して貼り出すしか方法がなく、いちまる社内やグループ企業間での情報連携もうまくいっていませんでした」
前述したこと以外にも休日出勤申請や慶弔の申請等は紙ベースで行われており、毎回、申請者が手書きで行うため、記入モレも多くありました。
担当者間を回覧するときも紙なので、承認が下りる前に申請用紙が紛失したり、別の書類に埋もれてしまったりするケースも。
またグループ会社からの申請は社内便を利用して申請書が届くため、1日のタイムタグが生じる等、さまざまな困りごとが随時発生していました。
日本企業の文化に即したワークフロー機能や組織階層、
ランニングコストやセキュリティにおいて優位性があった。
業務負荷が高まっていた状況を改善しようと2008年、いちまる様がITベンダーに相談したところ、オススメされたのがdesknet's NEO(パッケージ版)でした。
「海外のシステムも検討しましたが、desknet's NEOは日本企業の文化に適したワークフロー機能があるうえ、ランニングコストやセキュリティの面でも優位性があったことから導入することに決定しました」
その後、2019年にいちまる様ではICT推進プロジェクトが発足。プロジェクトの発足と同時に、グループ会社を含めたシステム全般の利用状況等についてヒアリングやアンケート等を行い、現状調査を実施。その結果を受けて、基幹業務システムの導入、情報セキュリティ方針策定、社内インフラの整備等、次から次へとDXを推し進めるなか、desknet's NEOも本格的にテコ入れすることになりました。
「2021年にはトップの肝いりでdesknet's NEOの利用頻度向上を目指すことになりました。従業員の満足度向上の観点から総務部が主導となり、desknet's NEOポータルの充実と機能拡張を図ることになったのです」
またサーバー等ハードウェアを自社で保有していると、災害等が発生したときにシステムダウンしてしまうリスクがあります。そのうえ、人員の増減に合わせた柔軟な対応ができません。
「クラウド版ならそのような懸念点が解消できることから同年5月にはパッケージ版からクラウド版への切替えとグループ会社の環境統合を行いました」。切替えや環境統合の際には、メールサーバー設定変更や移行作業等が必要でしたが、手順がわからないところはメーカーであるネオジャパンに直接マンツーマンで相談できる「1on1個別相談会」を複数回利用したといいます。
「カスタマーサクセス担当者が丁寧に説明してくれたおかげでスムーズに移行を完了させることができました」
多彩なコンテンツがあふれるポータルに生まれ変わり、
色別やナンバリングにより情報も整理。
1)[ポータル]従業員向けにあらゆる情報を開示し、経営の透明化を実現
ポータルが形骸化しないように、トップには「社長や専務のつぶやき」を掲載し、経営層からのメッセージを届けるだけでなく、写真を載せる等ビジュアル面でも目にとまりやすいようにしています。また、情報を整理して読めるように14あるタブの冒頭に分類と事業番号をつける等、情報整理においても随所に工夫が見られます。
トップ中央にはインフォメーション、ウェブメール、ワークフロー、回覧を設置、起動時に内容がスクロールなしで目に飛び込むよう工夫し、右上のポップアップと合わせ未読停滞を防止する「見える化」を行いました。
全社で見る情報は左側にタブをまとめ、右に行くにつれてグループ会社の情報が並ぶようにレイアウト。さらに右のタブには、港町にある会社ならではの釣果等の情報が並ぶ、趣味コンテンツのフィッシングクラブ等、定期的に読みたくなるエンターテインメント性の高いコンテンツも掲載することでポータルの活性化に努めています。
2)[ワークフロー]1日かかっていた工場と本社間の申請書の社内便送付がゼロに
導入前、休暇届や時間外・休日勤務事前届を提出する際には専用の用紙を印刷して、手書きで記入し提出していました。
申請者にとっては記入の手間がかかるうえ、印刷したものを回覧していると、途中で紛失したり、書類のなかに埋もれてしまったりするケースがありました。
しかしワークフローを活用するようになってから経路が「見える化」され、手続きが滞ることがなくなりました。
「食品工場と本社間では社内便で送り、申請手続きをしていたのですが、どうしても1日のタイムラグが生じてしまっていました。それもなくなり、申請モレや未申請等が激減したので助かっています」
3)[スケジュール][設備予約]をグループ会社も利用するようになり、
会議室や駐車場の予約を直接行うようになり、ダブルブッキングも激減。
desknet's NEO導入当初は、いちまる様単体で[設備予約]を利用していました。そのため、グループ会社が設備を利用する際には、総務部に電話が入り、それを受けて総務担当者が入力していました。しかしこのフローでは総務部の業務負荷が増えていくばかり。
DX推進の流れのなかで、グループ会社が使っていた別のdesknet's NEO環境を統合。さらにグループウェア未使用のグループ会社では新規でdesknet's NEOを導入しました。このようにグループ会社の従業員もdesknet's NEOを利用できるようにし、そのうえでスケジュールから設備予約も登録するように指導を徹底。登録の際、どの会社の担当者が利用するのかがわかりやすくするためにプルダウンの冒頭には【いちまる】のように選択しやすいように工夫。グループ会社の担当者も直接、設備予約の登録をすることで、総務部の業務負荷も軽減できたうえ、設備のダブルブッキングも大幅に減りました。
4)[インフォメーション][ウェブメール][ワークフロー][回覧・レポート]
アクションが必要なものを一覧できるようにレイアウトを工夫
ポータルのなかでも必ず社員に目を通してもらいたいもの、もしくは返信が必要なメールや承認が必要な申請処理等、読むだけでなく、社員が能動的にアクションしなければならないものについては画面三段目に配置しました。
そうすることでデスクトップもしくはノートPCの画面に表示しやすくなり、未読のもの、処理が滞っているものが一目瞭然なレイアウトに作り変えたのです。結果、ワークフローや回覧の承認、メールの返信が速くなり業務効率もアップしました。
「DX推進で行われるデジタル化は目的ではなく手段であり、職場全体で情報共有を行うことにより、ビジネスモデルの変革を目指すものと認識しています。目指す姿に向かって、誰もがDXが必要だと思い、共感する環境作りが大切なのです」
全従業員、役員がdesknet's NEOを毎日開くことを習慣化させ、そのうえで行動を起こす仕掛けづくり(どう活用するか?させるか?)をする。
今回の取り組みは、ITを現場に浸透させる工夫を行ったことで従業員一人ひとりの行動が変わる。その結果、ビジネスモデルの変革が進み、会社が成長することにつながるということがわかる事例でした。
今後、いちまる様のポータルはどのような姿に生まれ変わっていくのか、今から楽しみです。
ご担当者のコメント
事業概要
事業は大きく水産事業、食品事業の2つにわけられ、水産事業では750トンの自社船「第十八松友丸」を保有し、漁撈・問屋・水産にて漁獲販売を行っています。また食品事業では、スービット®(真空調理)技術を使ったブランド「シェフの片腕」で新鮮な食材をプロ向けに届けており、自社ブランド「ブラ・ド・シェフ」では主に業務用冷凍食肉加工品の製造販売を行っています。ほかにも工場の直販「いちまるマルシェ」やネット販売「焼津の網元」等、複数の販売チャネルを展開しています。
すべての機能は今すぐ無料で
体験できます
電話でお問い合わせ
平日9時 - 12時 / 13時 - 18時
- 横浜本社 045-640-5906
- 大阪営業所 06-4560-5900
- 名古屋営業所 052-856-3310
- 福岡営業所 092-419-7277
ICT推進により、ポータル活用から始まり、回覧・レポートやワークフロー等の利用頻度を上げてきました。グループ会社の環境統合では、Outlook365メール設定によるAzureとの連携、2つのクラウド版の移行作業では、コスト低減のために自社内で作業を進めるプロセスで苦労しましたが、1on1ミーティングが強い味方になりました。もちろん、総務部メンバーの協力がなければ、ここまで進化を遂げることはできませんでした。次のステップとしては、AppSuiteの開発運用を進め、さらなるDX推進・ES向上へとまい進します。DXを進めるためには情報リテラシー教育が必要であり、ハードやソフトを従業員に展開するだけでは効率が上がりません。DX定義にあるように「企業の変革」が重要であり、使う側の意識レベルとスキルアップが必要不可欠となります。そのためには3M(ムリムダムラ)を排除し、企業の基礎である5S3定の考え方と実践が必要不可欠です。desknet's NEOは、それらの考え方にも適しているといっても過言ではありません。今後もDX推進ツールとして期待しております。
DX推進の取り組みのなかで“できること”から始めたdesknet's NEOについて機能の活用(グループ共有インフォメーション、ワークフロー、ダイレクトメッセージ等)を学ぶことで、部門外社員との活用方法の検討等、社内コミュニケーションが図られました。また経営者からの定期コメント掲載や「つぶやき」による情報共有ができるようになり、グループ内活用による情報共有と業務簡略化(スピードアップ)にもつながっています。今後、desknet's NEOのなかでまだ使いこなせていない機能の活用を目指します。また、AppSuite機能を活用したデータの二次活用に期待しています。
本社と食品工場間の情報共有がよりスムーズになり、今までより多くの情報を共有することが可能になりました。
ポータルの活性化で、いちまるグループ(一部除く)で幅広く使われていることが実感できるようになりました。
※産休中
スケジュールから会議室利用の設備予約ができるようになったので、予約忘れ防止につなげることができました。メールよりもワークフローで送るようになったおかげで、相手が確認したかどうかがわかるようになり、便利になりました。
タブレットやスマホで時間外、休日でもワークフロー申請やスケジュールを把握しやすくなり、利便性がアップしました。