株式会社仲庭時計店
様の導入事例
活用機能を増やして、商品情報や売り上げ速報の共有、店舗連携を強化。実店舗+ECサイトの相乗効果で、アフターコロナのニーズへの対応も見据えています。
株式会社仲庭時計店様は、1894(明治27)年大阪に創業した老舗時計店。
セイコー、シチズンをはじめとする国内四大メーカー、スイス、ドイツなどの海外トップブランドの正規代理店として、心斎橋店、ホテル、百貨店などに店舗を展開しています。
2014年に導入したdesknet's NEOの基本機能の活用はすでに定着していましたが、業務改革の一環として活用機能をさらに拡げ、売上速報の即日共有や承認申請の効率化を進める過程で、コロナ禍による緊急事態宣言に直面。会社として即断にてリモート業務対応や店舗間の情報連携の強化をめざしました。
インバウンド需要の減少、国内消費動向も変化する中、新たに自社ECサイトも構築。実店舗+ECサイトの相乗効果を生み出し、アフターコロナのニーズを捉えるdesknet's NEOの活用手法についてお話しを伺いました。
売り上げや仕入れ管理など、店舗情報のデータベース化を構想。活用が定着していたdesknet's NEOを活かして売り上げ情報の即時共有をめざす。
株式会社仲庭時計店様では、2014年よりdesknet's NEOを活用。多忙な店舗の業務をサポートする機能として、[ウェブメール][スケジュール][タイムカード]など基本機能の活用がすでに定着していましたが、業務改革の一環として、さらに機能活用を拡げ、デジタル化推進、情報共有システムの拡充をめざしました。
「想定したのは、desknet's NEOの利用機能をさらに増やして、日常業務の改善に取り組むことでした。紙の承認申請だったものを[ワークフロー]へ移行することで、離れた店舗からの迅速な承認申請と決裁を実現し、承認結果はエビデンスとして残す。店舗間での情報連携の効果をさらに高め、[文書管理]なども活用しながらペーパーレス化を推進するといった、日常業務における効率化を進めるものです。
もう一つのねらいは、店舗ごとの業務に潜む有益な情報をデータベース化して、将来的な事業の展開に有効活用することでした。こちらは、情報の持つ価値や意味を明らかにする取り組みですね」
現在は、大阪・心斎橋店、リーガロイヤルホテル大阪にPISAロイヤル店、高槻阪急店、高知大丸店などに計4店舗を出店。それぞれの店舗に商材や顧客層に特色があり、今後の販売戦略に有効な価値ある情報が潜んでいました。特に重視していたのが各店舗の営業動向を示す日々の情報収集と活用でした。
「まず最初に着手したかったのは、数値管理のデータベース化でした。それまでは、各店から手書きでFAX送信されていた売り上げ報告が届き、それを本社でExcelに集計する作業を行っていたのです。店舗から本社までに何人かの手を経ていたし、百貨店では閉店時間が遅いため当日の報告が難しく、翌午前まで持ち越していました。本社・社長の手元に情報が届くまでに、手間も時間もかかっていたのです。そこで、当日の営業数値速報として、各店で入力したものがすぐ反映される、データ活用の構想へとつながりました」
業務利用が定着していたdesknet's NEOをベースに運用効果を追及。
機能活用の拡張とAppSuite等の追加導入で、コストを抑えシステムを強化。
業務改善を目的としたデータベース型のツールは複数存在しますが、株式会社仲庭時計店様が着目したのは、ネオジャパンの業務アプリ作成ツールAppSuiteでした。
「desknet's NEOの運用がすでに定着しており、そのまま連携活用できるAppSuiteなら社員もスムースに利用開始できると考えました。コストパフォーマンスも評価でき、選択に迷いはありませんでした。じつは、以前から旧製品desknet's DBに関心があり、2019年に契約して1年ほど利用しており、その後、AppSuiteへの切り替え、本格的な活用へと進化させたのです」
「desknet's NEOの[タイムカード]利用が日々のログイン習慣に結びついているので、違和感なく社員にも受け入れてもらえました。desknet's NEOの新たな機能活用も加わるので、導入に備え独自のマニュアルを作成し、本店に問い合わせ窓口も設置。店舗業務に負荷をかけずに馴染んでもらえるようにしました」
導入プロセス
導入製品検討(3ヵ月)
利用が定着していたdesknet's NEOの活用をさらに発展させ、[ワークフロー][文書管理]等の機能活用を構想。あわせてデータベースやチャットツールの活用を検討。
導入決定(2ヵ月)
利用が浸透しているdesknet's NEOと連携活用することで、導入〜利用定着までのハードルが低いと判断し、ビジネスチャットツールChatLuckと業務アプリ作成ツールAppSuiteの採用を決定。
本格稼働(1ヵ月)
2020年4月、コロナ禍による緊急事態宣言発令。desknet's NEO[ワークフロー][文書管理]等の追加活用でリモートワークに緊急対応。継続して、[ワークフロー]AppSuite連携等を実現。
業務効率化と売り上げ情報の可視化などで全店が連携。
実店舗+ECサイトで専門店ならではの細やかな販売戦略をめざす。
1)[ワークフロー]とAppSuiteで迅速な決裁と情報の可視化を実現。
販売・業務データを経営や販売促進、顧客満足に活かす手法を確立。
[ワークフロー]の活用で、休暇申請、時間外届、近郊交通費申請など、利用頻度が高かった承認申請〜決裁の流れが大幅に改善されました。
「ポータルの総務タブから各種電子申請がすぐ行え、停滞もなく、承認申請したその日のうちに決裁まで完遂します。このスピード感が現場にメリットを感じさせ、現在80件以上の承認申請に運用されています。運用の初期段階において、書類業務が約30%減となり、ペーパーレス化も進みました」
desknet's NEO V6.0から可能となったワークフローAppSuite連携もいちはやく採用。
「たとえば近郊交通費の申請なら、承認申請と同時に当月の交通費総額が自動集計されます。経理が経費の検証に活用でき、ユーザーのコスト意識も高まります。有休申請なら休日の消化状況もすぐ分かるなど、承認申請に集計を加えるメリットを実感しました」
AppSuite導入の主目的だった営業報告において「売り上げ報告」および「新規仕入れ申請」とあわせて運用を開始。
「売り上げと仕入れをセットで管理することで、特定の商品の動きが良好な店舗では、販売予測を立てやすく、適切な商品入荷で販売機会損失を予防できます。適切な商品管理で余剰在庫を抑制すると共に、ポータルの仕入れ管理タブから、当月の「仕入れ金額」が月別、店舗別、ブランドや商品別など項目別に瞬時に分析できるようになりました」
売り上げ好調の店舗はゆとりを持った仕入れ、売り上げが厳しい店舗では、仕入れ調整をしながら在庫販売に力を入れるなど、店舗の販売戦略にも効果を上げ、店舗ごとの特性も浮き彫りになりました。
「ある百貨店の店舗では、電池交換や修理のメンテナンス業務が一日平均10件あり、しかも午前中に集中していることが分かり、人員配置を手厚くしました。ブランド時計中心の店舗では動きのある商品の傾向を摑み、仕入れや売り場づくりにも活かしています」
2)[ネオツイ]とChatLuckを店舗のコミュニケーションに活用。
売り場の生きた情報やセールスに役立つ商品情報を共有。
本社・本店、店舗間のコミュニケーションには[ネオツイ]、ChatLuckも活用されています。
[ネオツイ つぶやき]は全店向けの速報などに活用。財務の確定値に基づき、優秀な店舗の売り上げを速報として告知・共有することで、他店の販売状況を知り、現場の士気を高め、[ネオツイ ダイレクトメッセージ]がメール代わりに店舗の業務連絡で使われています。
ChatLuckは、メールより高レスポンスなツールとして、全店への指示事項から、商品情報などの発信、共有などに活用されています。
「履歴を時系列で確認でき、写真や資料共有もできるので、PISAロイヤル店ならフランク・ミュラーなど、店舗の中心商材となるブランド商品の情報を共有しています。顧客対応に欠かせない製品知識を学び、共有する場であると同時に、セールストークの情報源としても有効です」
現在Instagramによる製品紹介にも力を入れており、閲覧ユーザーが店舗を訪ねてくるケースもあるため、紹介商品の特長やスペックなど、詳細情報の全店共有にも活用されています。
3)商品の魅力を共有し、市場の動向を機敏に察知することが、実店舗の情報連携と自社ECサイトの販売促進に活かされていく。
[スケジュール]にはすべてのスタッフが個人の勤務予定を公開。店舗のシフトにあわせ、プルダウンでシフトパターンから店舗在籍の時間帯を選べ、電話や訪問時などにも、出勤および店舗在籍状況がひと目で分かるようになっています。
[文書管理]は閲覧自由なフォルダ、管理者専用フォルダなどがアクセス権管理されています。店舗ごとの陳列ケースの最新状況を示す「店舗商品管理図面」は、店舗応援などの際に事前チェックを行い、店舗内のブランド別の配置などのレイアウトを事前確認するために活用されています。
「新たに活用を開始した[文書管理]には、今後、動画なども交え、商品知識を高め、時計の知識を網羅した資料庫としても活用していく方針です」
また、[回覧・レポート]は、時計メーカーとの交渉記録や国際見本市、展示会などの出張報告に活用。議事録、エビデンスとして残る利点を活かし、商品知識の共有や確認の場としても役立っています。
本社と支店の4か所を結ぶdesknet's NEOのネットワークはもはや業務に必要不可欠なものとなりました。直接店舗へ出かけなくても決裁できる[ワークフロー]によって、社員は「決裁待ち」のストレスから解放され、各店の売り上げ、商品動向や売れ行きのよい商品情報などもすばやくナレッジとして共有できるようになりました。
「新型コロナの影響はしばらく続きますが、時計の魅力を発信しながら、desknet's NEOで可視化した共有情報を実店舗+自社ECサイトの販売促進にも役立て、より多くのお客様に私たちのお店を訪問していただきたいと思っています」
ご担当者のコメント
事業概要
時計・宝飾品・貴金属の販売。1894(明治27)年、大阪にて創業。2014年、宝石・貴金属の輸入製造販売を手がける株式会社ナガホリグループの一員となる。国産、海外ブランド時計の販売を中心に、修理・メンテナンスも行う。大阪・心斎橋本店をはじめ、リーガロイヤルホテル大阪にPISAロイヤル店、百貨店の時計サロンの店舗として、高槻阪急店および高知大丸店に出店。
導入サポート企業
リコージャパンは、desknet'sに関するご相談、ご提案・お見積から、導入支援、運用支援、保守サポートまで、お客様のオフィス環境やニーズにあった製品・サービスをトータルでご提供いたします。また、desknet'sクラウド版に関するお問合せやお申込方法をご案内するサポートデスクをご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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本社と支店4か所を結ぶdesknet's NEOのネットワークによって事業運営がさらに進化し、コロナ禍によるリモートワークにも即応できました。中でもワークフローAppSuite連携は決裁の迅速化だけではなく、数値や情報の可視化を通して、新たな気づきや発想を事業にもたらしてくれました。desknet's NEOで可視化された情報は、現在力を注いでいる実店舗+自社ECサイトのアプローチにも活かせると確信しています。
desknet's NEOの利用範囲の拡大、活用機能の強化は、リアルタイムの情報連携だけではなく、業務の経緯をエビデンスとして残す大切さを再認識させてくれました。時計という専門知識や商品理解が重要な職場で、情報共有の価値をこれからも高めていきたいと思います。今後ポータルとしての完成度をさらに高め、desknet's NEO上であらゆる業務が完結できるよう、バージョンアップによる進化にも期待しています。
全店舗がdesknet's NEOで結ばれることで、売り上げ速報などの実務情報だけではなく、店舗でしか得られない売り場ならではの生きた情報も共有できるようになりました。商品へのお客様の反響やご利用上の疑問など、大変貴重な情報が多く、店舗はまさにリアルなマーケティングの場なんですね。実店舗とECサイトの相乗効果を高める上でも、現場の情報を効果的にサービスの向上に活かしていきたいと思います。